
今回のアルバムについて、経緯と若干の解説的なものを記しておきたいと思います。
2020年の頭から現在まで続くいわゆる「コロナ禍」のなか、当然バッドサインも活動は思うようにできなくなってしまいました。
それじゃあという事でベースのシマガキマスヲが「音源作ろうじゃないのよ!」と言いだします。
いままで、どうにも億劫に思い、なかなか着手出来なかった事でしたが、彼の発言からようやっと転がり始めました。
これまで出してきた音源は、僕が勝手に進め、考えられない低予算と短時間で作ったものでした。
今回は流石にそれではよろしく無いだろうという事で、言い出しっぺのシマガキ君にプロデューサーを務めてもらう事にしました。
その彼のアルバムコンセプトは「日常の半径5メートルの世界を歌う曲と、世間に対しての思い、考察を歌う曲を分けて、
アナログのAB面もしくは2枚組セットのようなアルバムにする」と言うものでした。
なので、アルバムタイトルはBoth Way(両方向)です。
収録した曲の解説的なものも少々。
1.Girl
僕の周りには、様々な形で活躍する女性が多く、その方たちから刺激をうけ、そして応援歌のつもりで作りました。
曲は僕と一緒に「KOHACHI」と言うユニットをやってる、ピアニストの八嶋さんが、オリジナルを作ろうか?とボディを作って来てくれたものです。
バッドサインにはあまり無い曲調になりました。
2.You Can Stop The Rain
随分古い曲です。
多分深酒して、明け方に雨に降られたときにでも思いついたのでしょうか?(笑)
3.わかってるさ
これも随分長い間演奏している曲ですが、まるっきり自分語りの曲です。
いまでもあまり変わっていないと感じて愕然とすることがあります…
4.Down Town
これも20数年前の曲でしょうか?
仕事が忙しかったり、責任も増えて行ったりと、時間の流れ方が変わっていき、だんだんバカ騒ぎの飲み会も出来なくなり、
ともすればちょっと塞ぎ込んでしまいそうな時、あの娘と夜更けのデートだけが生きがいだった頃の歌です。
5.チンピラロック
バンドマン歴が35年を超えましたが、相変わらず世間のよしなしごとを面白がっているわけです
7.Voyage
いろいろ世間でも言われてますが、ネット社会の歌です。
自戒も込めて作りました
8.大菩薩
もう長い付き合いになりますが、長津宏文さんと一緒にライブをやらせてもらった時、彼の「青い空」と言う曲のなかのフレーズが
頭からはなれず、盗作と呼ばれるのを覚悟で作りました。
結果としては本家の承諾も得て、無事収録することが出来、コメントもいただきました。
※長津さんより
書くのか描くのか
只一度聞いたくらいで…を侮ってはならぬ
彼には一度で充分だった
耳に留まったと言うたった一言のフレーズを
まるで違う曲に描き変えた
完全脱帽である。
残念!盗作にもなりゃしない!
とても光栄に思います パクられ気味な男より
9.Baby Face
人知れず蠢いているものには興味も涌くし恐怖も抱くのですが、どうにも「本当のところ」ってのが分かりません。
知られないようにしているのだから、当然かもしれませんが、なんとも歯がゆいのです。
10.Damage
いまから10年くらい前に、改ざんや隠ぺい、虚偽がまかり通ってたまるか!との思いで作りましたが、
昨今はそのまんまの世の中になりつつあるようで、なんとも残念な気分になります。
結局自分たちの問題なんですが、ガラガラポンは生きてる間に予兆だけでも見たいものです。
11.Fun Fun Fun
笑っていられる事って、なかなか難しいですが大切だなと切に思います。
12.Rumblin' Man
オールマンブラザースに同タイトルがありますが、そんなランブリングマンさえ、走り出しちゃうくらい煽られてないかい?って曲です。
師走は高尚なお坊さんも走り出すくらい忙しいと言う語源でありますが、
僕のようなグダグダの男でも「ちょっと大丈夫?」って焦ってしまう世の中は大丈夫なの?って思います。
2021年4月
小松 大介